先日、小学校のスクールカウンセラーの先生とお話することができました。カウンセラーの先生と親との二者面談です。
学校から「スクールカウンセラーの相談日程」のプリントが配られて、必要な人は予約してくださいということでした。
このような相談は、2、3か月おきにあるらしく、市から派遣される先生と県から派遣される先生がいるということでした。
長女は、今のところ欠席することなく学校に通えていて、楽しそうにしていることも多いので、「心配しすぎと思われないかな」と少し迷いましたが、思い切って面談をお願いすることにしました。
幸い1週間後に行われる相談日に40分間の枠で予約が取れました。
今日は、スクールカウンセラーの先生との面談で準備したことと、面談してよかったこと3つ書いてみたいと思います。
面談前に準備したこと
娘の特徴や困りごとについては、入学前に教頭先生とお話しした時に書類にまとめていましたので、念のため、それを持っていくことにしました。
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今回、スクールカウンセラーの先生に一番聞きたいことは何かなと考えた結果、
・子どもが休みたいと言ったとき、休ませるか、できるだけ行かせるか
・行くときの条件として、子どもに選択肢を提示するとき、どこまで提示していいものか
が思い浮かびました。
長女は、今のところ、担任の先生やお友だちも好きみたいで、「小学校楽しかった」と言って帰ってくることが多いですが、寝る前や朝、「小学校全体がイヤ」と言うこともあります。
毎朝、私が小学校の校門まで一緒に行っていますが、今後、「学校に入りたくない」となったとき、「お母さんが教室まで一緒に行くから入ろう」とか、「お母さんも一緒に授業を受けようか」とか言っていいものなのか。
幼稚園のとき、教室に入るのを嫌がって、職員室ですごしていることもあったので、それと同じように「教室じゃなくて保健室に行ってみようか」と言っていいものなのか。
また、今の行きしぶりの一番の原因は給食なので、子どもに「お弁当を持っていこうか」などと言っていいものなのか。
そういうところが分からなかったので、そのあたりをカウンセラーの先生に聞きたいと思いました。
面談当日
学校に行くと、前に面談をされていた方が部屋から出てこられました。
出てこられたお母さんは、涙を拭っておられました。
カウンセラーの先生に相談して、ほっとされたんでしょうか。雰囲気からすると、そんな感じがしました。
それぞれのおうちで不安があって、こうやって専門家に話を聞いてもらえる機会があるのはありがたいなと思いました。
カウンセラーの先生は、穏やかな雰囲気の女性の先生でした。
入学前に教頭先生に渡した資料を持っていきましたが、すでに学校の方から資料をもらって見てくれていたようで、娘の特徴や困っていることを把握してくれていました。
よかったこと1 具体的なアドバイスがもらえる
これまで、長女の特徴や対処方法について、自分で本を読んだり、ほかの方のブログを読んだりしながら試行錯誤してやってきましたが、専門家の先生と話をしたことがなかったので、自分のやり方がいいのかどうか、方向がまちがっていないか確認することができて、とてもためになりました。
長女の様子を実際に見てもらえた
部屋に入ると、「今日、娘さんの様子をそっと教室に見に行きました」と言われました。
体格や歩き方、教室に入る時の様子、教室で友だちとどう接していたかを実際に見て確認してくれたそうです。
カウンセラーの先生によると、
偏食がある子は、体つきが小さかったり、細かったりということがありますが、背も高い方だし、細すぎるということもないので、そこは大丈夫そうですね。
足取りが重いという感じもなくて、廊下から教室へもすっと入っていきました。
お友達が娘さんの席の近くで5人くらい輪になって話していたので、どうするかなと思って見ていたのですが、自分の席に行く前に、そこにすっと近寄って、話に加わっていました。
自分から積極的に話を始めるということはないけれど、友達の話を聞いてうんうんと楽しそうにしていました。
と教えてくれました。
「お友だちとの雰囲気はとてもよくて、お友だちと関わることは、娘さんにとってプラスに働いているようですね。お友達とのいい関係があるから、学校が嫌だなと思うことがあっても、休まないで行くという方向に向かわせてくれているんでしょうね。」ということでした。
給食残す手続きがイヤ問題
学校に行きたくない理由のナンバーワンが給食です。
給食については、苦手なものを最初に減らしてもらうことができるのですが、長女の話を聞いていると、嫌なものが出ること以上に、それを減らしてもらう時に、「減らして残った分はがんばって食べてね」と言われるそうで、その一言がすごくプレッシャーになっているようです。
カウンセラーの先生によると、
その先生の何気ない一言をすごくまじめに受け取って、
「これを全部残さずたべなきゃいけない。でも食べたくない。でも食べなきゃ。」
とぐるぐるすることで、疲れてしまうところがあるんでしょうね
と教えてくれました。
以前、長女が食べられないメニューが出たときに、連絡帳に「わかめサラダは3口だけ食べます。いんげん豆のポタージュは半分食べます。」と書いて先生に伝えたことがありました。
カウンセラーの先生はそのことも担任の先生から聞いているようで、
そういう風に担任の先生に伝えて、娘さんに安心してもらうのはいいですね。
担任の先生も、本人が言えなかったら、連絡帳に書いて伝えてもらったら対応できるので、今後もそういうふうにしていきましょう、と言っていました。
と教えてくれました。
雑巾苦手問題
雑巾での床掃除が苦手なことについては、家で雑巾で床拭きをやってみることを提案してもらいました。
私も、娘が雑巾自体がイヤなのか、床を拭く行為がイヤなのかを把握できていないので、家で試してみるのはいいなと思いました。
イベントが不安問題
長女は、日常と違うイベントがあると、ずっと「楽しみ!」と言っていても、急に不安になって、前日に「行きたくない」と泣いて訴えることがあります。
今まで、幼稚園のお泊り保育、小学校の入学式、校内遠足など、「やっぱり行かない」と大泣きした経験があります。
カウンセラーの先生からは、今までどおり、事前にどんなイベントなのか予習するのももちろんいいし、「不安だったけど、行けた。行ったら楽しかった」という自分の体験を思い出させるのもいいですよ、とアドバイスをもらいました。
今後、運動会の練習が始まります。それに向けても、
・ほかの学校のものでもいいので、「小学校の運動会」がどんな感じか、ビデオなどで見て見て予習する
・スタートの合図の大きなピストル音が鳴ること、危険なものではないことを言っておく。
・1年生の先生はそこまで厳しい指導をしないと思うけど、高学年の先生が高学年の子に対して強い口調になったりするのを見るかもしれないので、そういうことがあるかもしれないよと言っておく。
「そういうときは、見ないでいいよ。」「他のことを考えるようにしておいていいよ。」と言っておく。
などの対策を教えてもらいました。
登校させるか休ませるか問題
うちでは、長女が「行きたくない」と泣いていてこちらの話を聞ける状態でないときは、まずは、「休んでもいいよ」と言って、落ち着かせることにしています。
そのあとで、少し落ち着いたら、どうやったら行けそうか、楽しそうなことはないかなど話をするようにしています。
カウンセラーの先生には、「休んでいいよ、というのは親にとっても勇気がいりますね。そういうふうに逃げ道を与えてあげることはいいことなので、休んでいいよ、と言ってあげられると、子どもさんにとっては安心できると思います。」と言ってもらいました。
また、
「前にも嫌だったことがあったけど、行けたこと」「嫌だったけど行ったら楽しかったこと」を一緒に思い出したりすると、少し前向きな気持ちになれるかもしれないですね。
子どものの様子を見ながら、少しがんばって行かせて、成功体験を積んでいく、それを振り返ることで自信をつけられる、という繰り返しが、いい方向に向かうことになりますよ。
と教えてもらいました。
長女が一番自分らしくいられる環境を作っていく
カウンセラーの先生が言ってくれたことで一番心に残ったことは、
娘さんがが今ある環境に合わせるようにがんばるのではなく、娘さんが一番自分らしくいられる環境をつくっていく、という考え方をしていきましょう。
最初は、まわりの大人が手を出して、環境をつくってあげる必要があります。
成長するにつれて、自分で困っていることを言葉で説明したり、自分にはどういう環境が合っているのか自覚できるようになって、自分で環境を選んだり、自分らしくいられる環境をつくれるようになることが目標ですね。
それまでは、まわりの大人が手を貸してあげることが必要なので、それをやっていきましょう。
と言ってもらったことです。
また、将来に向けて、
娘さんにとって、自分の気持ちを人に向かって表現するのは、ほかの子がするよりもすごくハードルが高いことだと思います。
でも、やっぱり人と関わっていくには、言葉で自分の気持ちを説明することがどうしても必要になります。
気持ちを言葉にする練習をしていくのは大事なことなので、少しずつ練習していくといいですね。
とアドバイスをもらいました。
よかったこと2 先生や学校に伝えてもらえる
スクールカウンセラーの先生から、学校に聞いてみます、伝えておきます、と言ってくれたことがありました。
給食の配膳方法
カウンセラーの先生の方から、
給食を全員に同じ量を配膳するということも考え直してもいいかもしれませんね。
お皿に入っているものを減らしてもらったり、食べられなくて残すより、最初に自分で少ない量のものを選べれば、心の負担も減るかもしれませんね。
ほかのお子さんでもそういう子がいるかもしれないので、担任の先生にお願いしてみます。
と言ってくれました。
その日の夜、担任の先生から電話があり、
配膳については、基本的に子どもたちが行うので、1年生の1学期が始まったばかりで、人によって量をつぎ分けるのは難しいです。
今後の検討課題にしますが、しばらくは全員に同じ量を配膳するので、減らしてほしいときは、今やっている方法で、本人が列に並んで言うか、連絡帳に書いて伝えてください。
とお返事をもらいました。
登校させるか休ませるか
学校の中に親がついていくことや保健室登校については、学校の意向もあるので、スクールカウンセラーの先生から担任の先生に確認してくれることになりました。
これについても、担任の先生から、
今はコロナの流行が強いので、基本的に生徒以外が学校内に入るのをなるべく減らしています。
でも、どうしても必要なときは、個別に対応するので、そのときは連絡して相談してください。
保健室に行くことについては、子どもが言えるなら言ってくれればいいし、言えなかったら連絡帳に書くか、電話をしてください。
とお返事をもらいました。
今後雑巾の係になったときに
カウンセラーの先生から、
今後、娘さんがどうしても雑巾ができないとなったりしたとき、クラスのお友だちに、敏感さで困っていることについて話していいでしょうか。
と聞かれました。
もし雑巾が本当に無理で、ずっとほうきの係にしてもらったりすると、「なぜ長女ちゃんだけずっとほうきの係なのか」と友だちも疑問を持つでしょう。
外から見たら何も変わらない、見た目では分からない個性なので、「なんでできないの、できそうなのに。ずるい」という目で見られたり、そういうことを言われるかもしれません。
今後、必要があれば、子どもたちに説明していいでしょうか。
と聞かれました。
それまで、私は、先生に娘の特徴を伝えることばかり考えていましたが、お友だちに知ってもらうというのは、それと同じくらい、いいことだと思いました。
「目で見える違いはないけれど、人によって感じ方が違う、自分と違う感じ方をしている人がいる」とお互いに気づくことができるかもしれません。
また、お友だちの中にも、「自分もそういうところがあって、しんどいときがある」と気づく子がいるかもしれません。
子どものころから、「クラスに何人か、敏感で困っている子がいる」と知っている子が増えれば、大きくなってからも、HSC、HSPが敏感で困っていることを理解してもらいやすくなったり、HSC、HSPの存在を当たり前に思ってもらえるようになるかもしれません。
「今後、長女の敏感さを説明した方がいい場面があれば、ぜひお願いします。」と言いました。
よかったこと3 今度もう少し悪い状況になったとき、スムーズに対応してもらえる
今回の面談で、今そこまで問題が起きているわけではないので、自分が面談に行ってもいいのだろうかと思う部分もありました。
が、今、問題が小さいうちに、娘の様子を見てもらったり、先生と話をしてもらっておくことで、今後、もう少し状況が悪化したとしても、いちから説明することなく、カウンセラーの先生にも、学校にも、スムーズに対応してもらえるんじゃないかと思いました。
まとめ
スクールカウンセラーの先生は、「学校と子どもの関係」だけでなく、「子どもと家庭の関係」を聞くのが仕事なんです、と教えてくれました。
面談の中でも、お父さんとの関係はどうですか、とか、妹との関係を話す場面がありました。
子どもにとって、毎日は、ほぼ家庭と学校でできています。
そのふたつがいい環境なら、敏感さがあっても、その子らしく過ごすことができる。
そのことに改めて気づくことができました。
お読みいただきありがとうございました(*^^*)
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