HSC(ひといちばい敏感な子)の長女、小学校2年生、「学校行きたくない」→保健室登校している話を書いています。
5月19日(木)
前日夜
長女、きのう、学校で担任の先生から、
「給食、苦手なものは、ほんのちょっとからがんばるのでいいよ」ということと、
「体操服に着替えるのを保健室でやってもいいよ」と言ってもらいました。
これが長女には、「明日から、体育と給食は、少し配慮をするので絶対に参加しましょう」みたいに聞こえるらしく、
「明日から、体育と給食は絶対やらなきゃいかん、イヤだ。学校全部がイヤだ(泣)」
となっていました。
少しマイナスなことがあると「全部が真っ黒だ」と見えてしまうのも、HSCの特徴として挙げられることですね。
長女と一緒に状況を整理しました。
「全部イヤ、じゃなくて、ひとつひとつ見ていこうよ。
国語は今まで通りだから大丈夫でしょう。算数も大丈夫そうだよね。
つまり体育と給食だよね。
どっちもがんばるのは無理だったら、明日はどっちかひとつだけチャレンジしたらどう?」
長女、「うん、国語とか算数は平気。
給食か体育、どっちかでいいのかな。それなら、給食は無理だから、体育かな。」
と言っていました。
が、
しばらくすると、「あー、明日学校全部イヤだ」と繰り返してました(^_^;)
寝る時には、「明日、給食と体育どうしよう(泣)」と、「学校全部」から「給食と体育」にフォーカスできていたので、少しは進歩があったか?
最近、気をつけていること
私の方は、「結果より過程に着目する」というのを先日から気をつけています。
学校に行けるかどうか、体育で着替えて参加できるかどうか、給食を食べられるかどうか。
できたら〇、できなかったら✕、ではなく、
家で「どうしよう、できないかも、でもやった方がいいのでは」と、不安と戦っていることも、学校をがんばっていることなんだな、と気づきました。
給食が食べられればすごい進歩だけど、もしダメでも、「やっぱりダメだった」と結果だけ受け取るのではなく、
長女が給食について、不安になりながら葛藤していること自体を「がんばったね」と認めること
長女ができる/できないを自分で決めたことを「自分で決めたね」と認めること
をしていこうと思っています。
朝
さて、朝。
起きた後も、まだ「どうしよう、嫌だ」と言っていました。
出発する時間も迫っていたので、長女の様子を見て、
「今日は体育だけがんばったら?
体育の着替えをがんばって、給食は明日からまたがんばってみたらいいんじゃない」
と言って、落ち着かせました。
長女、
「じゃあ、連絡帳に書いていく。」
と言って、自分で連絡帳に書き始めました。
今までは、「連絡帳に書いて」と、親に書いてほしいと言っていたので、自分で書こうとしているのは進歩です。
「どのことから書けばいい?」などと私に聞きながら、自分で書きました。
『今日は、体いくの着替えはして、できそうだったらみんなといっしょにします。
きゅうしょくは今日はたべません。すこしずつがんばります。』
さて、早く出発しないと!となったところで、また問題が。
「あれ、今日、体育5時間目だ。どうしよう」
体育は給食のあとでした。あらま。
でも、給食は無理。
ということで、一度家に帰って昼ごはんを食べ、5時間目の前に再度学校に行くことにして、それも連絡帳に書き加えました。
『12じにいっかいかえって、また5じかんめにきます。
かえりの会までいるつもりです。』
せっかく午後も学校にいるので、お友達と帰りたくなったみたいです。おお。
きのう夕方、習い事の帰りに、同じマンションのお友達に会ったのが刺激になったのかもしれません。
やっと出発です。いつもより10分ほど遅くなってしまいました(^_^;)
登校中のおしゃべり
朝、学校に歩いて行く時間と、迎えに行って家までの時間は貴重なおしゃべりタイム。
家の中だと、やらなきゃいけないことや遊びたいことがたくさんあって、なかなかおしゃべりに集中できません。
学校までの15分ぐらいで、いろんなことを話します。
今日は、私からは、「たいていのことは、何回もやったら少しずつできるようになるね」という話をしました。
たとえば、
エレクトーンで、絶対無理だと思った曲が弾けるようになったこと
鉄棒で逆上がりの練習を続けて、最後にはできるようになったこと
自転車も、最初は乗れなかったけど、練習したら乗れるようになったこと
などを一緒に思い出しました。
もっと小さい時の、赤ちゃんのときはしゃべれなかったんだよ、とか、最初は歩けなかったし、その前は座るのもできなかったんだよ!という話もしてみました。
少しずつしゃべれるようになったし、何度もひっくり返りながら座れるようになって、立てるようになって、歩けるようになったんだよ、とか。
「できる、できない」は、1回で決まるんじゃなくて、今はできないことでも、何度も小さい挑戦を繰り返すうちに、できるようになるよね、と伝えました。
長女は、「逆上がりはできるときとできないときがある、エレクトーンはまだまちがえるときがある」と安定のマイナス思考っぷりを見せていましたが(^^;
私も、「少しずつ続けていれば、長女もポジティブな部分を見られるようになっていく」と考えることにします。
こちらの本の「努力してできるようになった体験を思い出させる」「できないのではなく、”まだ”できてないだけ」というのを参考にさせてもらいました。
自分が今できることについて、最初からできたわけではなく、練習や挑戦をしたからできるようになったことを思い出す。
それによって、次にできないことがあったときも、「これは自分にはできない」ではなく、「まだできていないだけで、練習や挑戦をすれば、できるようになるかもしれない」という心を育てることができるそうです。
敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本 著者:長岡真意子
さて、そんな話をしたあと、長女は、今日の段取りを確認していました。
学校に着いたら保健室に行く、教室に行けたら行く、12時に帰る、家でお昼を食べる、また学校に行く、保健室で体操服に着替える、できそうならみんなと一緒に列に入って体育をやる、帰りの会までいて、お友だちと帰る。
「うん、今日のことはもう大丈夫。
…あー明日はどうしよう!」
と、まだ今日学校に着いていないのに、明日の心配をしはじめました(^^;
HSCの特徴か、先の見通しがたつ分、不安になりやすいです。
まあ、「今日のことは決めてしまったから、もう大丈夫」と言えるところは、いいところかなと(^^;
お昼も元気に帰ってきて、家でごはんを食べ、また学校に行きました。
「教室に体操服を取りに行かないといけないけど、いきなり教室は緊張するから、いっかい保健室に行ってから教室に行く」と言っていました。
保健室という選択肢があるのが、とてもいいみたいです。
この日は6時間目までいて、帰りの会も出て、同じマンションのお友達と帰ってきました。
帰りの会に出たのは、4月13日以来です。
帰ってきて、ダンスをすごく楽しそうに練習していました。
5月20日(金)
朝
今日は給食をどうするか、まだ決めていません。
朝のエレクトーンの練習も、なんだか身が入らない感じ。
頭のメモリーが学校の給食のことに取られているようです。
出発する時間になっても、まだ迷っています。
迷っているということは、少しがんばりたいということみたい。
きのうと同様、「連絡帳に書いていく」と連絡帳を取り出しました。
が、どう書いていいか迷っています。
「給食がんばりたい気持ちはあるの?」
「うん」
「だけど、がんばれるか分からないんだね。」
「うん」
「じゃあ、そのまま書いとこうか。それで、がんばれなかったら、迎えの電話してもらう?」
「それだと怖い」
じゃあ、ということで、12時迎えにしておいて、いけそうだったら電話してもらう、ということにしました。
『今日は、きゅうしょくをちょっとがんばりたいけど、じしんがないので、いちおう12じにむかえにきてもらいます。でも、いけそうだったらいっしょにたべます。』
12時、保健室にて
12時、迎えに行くと、保健の先生が出てこられました。
長女、給食を食べられるか、まだ迷ってみるみたい。
担任の先生が「給食の準備まで見て、それから決める?」と促してくれて、それから決めることになったみたいです。
「あと30分くらいかかるかもしれないので、よかったら保健室にどうぞ」
と言ってくださって、保健室で待たせてもらうことにしました。
保健室、行ってみると、あら、広い。
私の小学校のときのイメージだと、銀色ぽくて、ツンとした消毒の匂いがして、冷たい感じ。
ですが、こちらは白とベージュの、優しい雰囲気。
入口の近くに4人座れるテーブルがあって、長女が保健室にいるときは、そこで過ごしているみたい。
保健の先生に、いつもありがとうございます、とお礼を言うと、
「いえいえ、長女ちゃんがだんだん元気になって、いろいろ話してくれるようになって、私もうれしいんですよ」と言ってくださいました。
「教室に行けているときも、休み時間に『ちょっと休憩に来た』と保健室に来て、おもしろい話をしたり、手伝ってくれたりするんです。」
「長女ちゃんがしっかりしているから、〇くん(同じクラスの保健室の常連さん)も私も、『一時間目なんの授業だったっけ、長女ちゃんがいないと分からないよー』と、頼りにしてるんです。」
などと教えてくれました。
保健の先生が安全地帯になってくれているんだなと感じました。
また、人に必要としてもらえるのも、いい影響があるだろうなーと嬉しくなりました。
保健室常連の子がほかの学年にもいて、保健室仲間のコミュニティ?もできているような話も聞かせてくれました。
長女や〇くんが教室に行くことで、ほかの子が「あ、行くの?自分はどうしようかな」と刺激を受けていたりするそう。
うちの子も、「保健室にいる△くんが、絵とか折り紙がすっごく上手なんだよ!先生にいつも見せてるの」などと話をしていました。
そういうほかの子の姿を見て、先生への警戒を徐々に解いていったり、自分も教室へ行ってみようかな、など、保健室仲間で影響しあっているようです。
そんな話を聞かせてもらっている間にも、保健室に何人か生徒さんが来ました。
先生、子どもたちに明るく声をかけながら処置をしたり、テキパキと担任の先生に連絡をしたり。
うーん、すごい。
この先生がいてくれて、本当によかったです。
さてさて、長女はというと、一度来ては、「どうしよう、でも食べられん」などと教室と保健室を往復して、結局、「今日は食べられません」と言ってきたみたいです。
担任の先生は、〇くんの給食を減らしている様子を見せてくれて、「これくらいからでいいからね」と、ほんのちょっとからでいいよ、と見せてくれたみたいです。
今日は午後は授業がなかったので、これで帰ることにしました。
帰り道、「あー来週の給食どうしよう」と心配していました(^_^;)
一週間まとめ
やっと一週間が終わりました。
5月に入って、保健室登校のリズムができて順調にいっていたと思っていたところ、火曜日「行きたくない」と休みました。
このまま、また「行きたくない」が続くのだろうかと不安になりましたが、水木金、また通うことができました。
学校に「ただ行けている」ということではなく、保健室やダンスなど、学校で楽しい時間がある、ということが、何よりよかったです。
来週のテーマは給食かな?と思いますが、どうなるでしょうか。
長くなってしまいました。ではでは。