HSC(ひといちばい敏感な子)の長女、小学2年生、「学校に行きたくない」からの保健室登校している話を書いています。
先日から、トークンエコノミーを使って長女が学校に行く動機を作れないかとじたばたしていますが、発端は、7月に入って、行動分析学というのに出会ったことです。
奥田健次さんの本と行動分析学の本を読みまくっています。
奥田健次さんの本を読んだ
奥田健次さんは、行動分析学の専門家。
臨床心理士、専門行動療法士の資格ももち、研究だけでなく、20年以上、発達につまづきのある子どもと家族の支援にあたってきたそう。
大学教員を退職し、2018年、軽井沢に行動分析学を用いた幼稚園を開園したそうです。
本には、不登校の問題、家族への暴言・暴力、おねしょ、偏食などなど、子どものあらゆる問題を「そんなやり方で!」というアイデアで解決していく様子が書かれています。
私が惹かれたのは、スピード感です。
なぜかというと、小学校のスクールカウンセラーの先生の面談で感じたのは、「すごくゆっくり」な感じ。
「今も十分がんばっていますね」
「じゃあ、様子を見ていきましょう」
もちろん、そういう寄り添いを必要としている方もたくさんいると思います。
ですが、私の今の気分に合わなくて(^^;
それから、学校の姿勢にしても、「無理しなくて大丈夫ですよ」「長女ちゃんのペースでやっていきましょう」という感じで、なにかモヤモヤ。
このままやっていって、学校に慣れるかもしれないし、慣れなかったらそれはそれで、みたいな感じで。
特に学校側に「こういうときはこうする」という積極的な方法論はないようです。
このままいったら、このままゆるーく低ーく安定するのでは、という感じ。
もう学校が合わないなら合わないで、別の場所ことも考えたい。
何か、これをやってもダメならもう今の学校は無理かな、というようなものはないか。
何かヒントはないかといろいろ本を読んでいて、奥田先生の本を見つけました。
奥田先生のベースは行動分析学。
この理論に基づいて、様々な解決策を繰り出します。
行動分析学すごい。知りたい。
ということで、行動分析学について、私が理解できていることを(すぐ頭がこんがらがっちゃうので)、メモっておきたいと思います。
(本をもとに、自分が分かりやすいようにまとめました。系統立てて知りたい方は、本を読んでみてくださいね。)
行動分析学とは
・行動分析学は、心理学の一分野
・「心理学」だけど、心の中をのぞくのではなく、徹底的に「行動」と「行動の前後の状況変化」にフォーカスするのが特徴
動物(人も含む)の行動には、法則がある
行動の原理
法則① 行動が強化される場合
強化=行動が繰り返し起こる。行動の回数が増える
①ー1 好子出現による強化
例)ぼんやりとしか見えない➡メガネをかける➡よく見えるようになる
……➡いつもメガネをかける
(行動によって、「ない」状態から「ある」状態へ変化することで、その行動が強化される)
①ー2 嫌子消失による強化
例)雨に濡れる➡傘をさす➡雨に濡れない
……➡いつも傘をさす
(行動によって、「ある」状態から「ない」状態へ変化することで、その行動が強化される)
法則② 行動が弱化される場合
(弱化=行動の頻度が減る、その行動をしなくなる)
②ー1 嫌子出現による弱化
例)熱くない➡ストーブにさわる➡熱い
……➡ストーブにはさわらなくなる
(行動によって「ない」状態から「ある」状態に変化したことで、その行動が弱化される)
②-2 好子消失による弱化
例)サングラスがある➡崖から身を乗り出す➡サングラスがない
……➡崖から身を乗り出すのをしなくなる
(行動によって「ある」状態から「ない」状態に変化したことで、その行動が弱化される)
用語
・好子(こうし)=行動が強化されるとき、行動の直後に出現した刺激や出来事
・嫌子(けんし)=行動が強化されるとき、行動の直後に消失した刺激や出来事
実践するには
子どもの行動と好子・嫌子
この原理を用いて、奥田先生は、子どもの今の状況を把握して、子どもの困った行動を減らしたり、させたい行動を増やしたりできるということか。
子どもの状況を把握する
=子どもの問題となっている行動をとりあげて、その行動を強化または弱化している好子と嫌子をリストアップする
ということかと。
長女のことで言うと、長女は給食を食べずに12時で帰ることが多いですが、
12時で帰るという行動の結果、
➡ 給食を食べなくていい(嫌子の消失)
➡ お母さんと家で長くすごせる(好子の出現)
のダブルで法則①に当てはまるので、12時で帰る行動が強化されているということになりますね。
ターゲット行動を設定する
行動分析学では、なにが「行動」か、ということも定義されています。
「車にひかれる」「静かにしている」「給食を食べない」
というような、受け身の行動や状態、否定の行動は「行動」として設定しません。
「死人テスト」というらしいですが、「死人にできることは行動ではない」ということ(^^;
めっちゃおもしろい。
「車にひかれる」死んだ人にもできるので、行動ではない。
「静かにしている」死んだ人にもできるので、行動ではない。
「給食を食べない」死んだ人にもできるので、行動ではない。
なので、行動分析学で行動を考えるとき、「給食を食べない」ではなく、「『給食を食べる』という行動が欠如している」と考えるそうです。
とういことで、「給食を食べる」行動をターゲット行動として、それを強化するための方法を考えていく、という道筋になるかと思います。
これをもとに、いろいろやってみたいと思います。
今日はこんな感じで。
ではでは。
参考にした本です↓